「保育の無償化」に必要な予算と、その予算で他に何ができるのか中央区のデータで試算してみました。
おはようございます、ほづみゆうきです。今回は、先日ブログの記事として取り上げた保育の無償化に関する議論の続きです。与党批判ありきではなく現実的な議論をするべきだということを書いたところですが、さっそく残念な方向に話が流れていてげんなりしている今日この頃です。
元々無償化を掲げていたにもかかわらず、選挙後にはその無償化の対象に認可外を含めないという方針を示したところまでは先日の記事で書きました。これに対して、最新の動向では認可外にも補助金を支給、しかし月額2.57万円で調整しようとしていることになっています。
認可外も対象になるということでこれは悪くないじゃないかと思っていたのですが、これに対して「これでは無償化ではない」「認可外も無償化するべき」といった意見が出てきています。わたしが「残念な方向」と感じたのは、政府案ではなくこれらの流れについてです。今回はこの点について説明した後に、実際問題としてどの程度保育の無償化をやろうとしたときに予算がかかるのか、そしてその予算で他に何ができるのかについて、他に取ることのできる選択肢としてどのようなものがあるのかについて、中央区のデータを用いて具体的に検討していきます。結果的に随分と長い記事になってしまいましたが、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
- 月額2.57万円への批判に対する疑問
- 「無償化」は二の次ではなかったか?
- 目指すべきは無償化よりも全入化
- 現実的な議論の道筋は?
- 中央区のデータによる予算の規模の試算
- 最後に
「保育の無償化」に関する議論の現実的な落としどころはどこなのか?
おはようございます、ほづみゆうきです。ここのところ、保育の無償化をどのように実現するべきかという議論が盛り上がっています。発端は、保育の無償化に関して「認可外保育施設の一部を対象としない」という制度設計を検討していることが分かったことから。
この記事に端を発し、様々な方面から今後の無償化のあり方について意見が出てきています。今回はこちらの問題についての整理と、わたしの考えについて書いてみたいと思います。
- 保育の無償化に関する議論について
- 今回の議論の経緯
- 保育の無償化の問題点
- 1) 認可外保育園の位置付け
- 2) 認可と認可外での費用負担格差の広がり
- 3) 保育事業への参入インセンティブの低下
- 4) 所得格差の拡大
- 現状の展開
- 保育の無償化はどのようにあるべきか?
- 1. 所得制限を設けるか
- 2. 無償化とするか、一定額を上限として補助するか
- 3. 対象を全ての認可外に広げるか、一部のみに留めるか
- 最後に
先日の保育園関係の開示請求の結果が来ました。
平成30年度の中央区の認可保育園の申込に関する情報を前年度と比較してみました。
こんにちは、ほづみゆうきです。今回も保育園ネタです。平成30年度4月、つまり来年の4月からの入園に向けての募集要項が公開されましたので、その内容を前年度のものと比較してみたいと思います。なぜこのような内容を確認しておきたかったかと言うと、過去の記事で応募の当落ラインなどの記事を書いていたためです。次年度の募集にあたって、そもそもの前提条件が変わっているようであればそれらの情報を改めなければなりません。先に結論から言うと、募集に関して根幹に関わるような変更点はありませんでした。
- 最新版の募集要項
- 平成30年度と平成29年度の変更点
- 1. 居宅訪問型保育事業の追加
- 2. 認可保育園の追加
- 3. 希望園の選び方に関する記載の追加
- 4. 病後児保育室の追加
- 最後に
なぜ中央区の待機児童は年々増えているのか?(過去5年のデータから振り返る)
こんにちは、ほづみゆうきです。今回も中央区の保育園ネタです。先月に東京都が公開している待機児童のデータを元に、東京23区の保育サービスの利用しやすさについての記事を書きました。
この記事を書いたことで初めて気付いたのは、わたしが在住している中央区は「保育サービスの利用しやすさ」のランキングでほぼ底辺をさまよっていることでした。直近の平成29年4月で21位、過去5年で見ても常に最下位圏にとどまっています(21位→16位→16位→19位→21位)。今回の記事では、なぜこういった状況になっているのかについてもう少し詳細に分析してみたいと思います。
- 過去の数値の推移の確認
- 区ごとの指数ランキング結果
- 中央区の状況
- 中央区の待機児童が増え続ける理由
- ① 他の区と比較して、圧倒的に子どもの数が増えている
- ② 子どもの数の増加に対して、保育サービスの拡充が不十分
- 結論と今後の展望