「子ども子育て支援全国総合システム」の理想と現実と、次期システムについて調べてみました
おはようございます、ほづみゆうきです。前回*1は「オープンデータ官民ラウンドテーブル」という政府の会議に保育園などの施設に関するデータをオープンデータとして公開してほしいという要望を出したことについて書きました。今回の記事は、要望を出すにあたってのウラ事情というかその補足です。
全国の保育園や幼稚園などの施設データがオープンデータとして公開されれれば保護者にとって非常に便利になるので公開してほしいとは前々から思っていたものの、これは結構難しい要望だと思っていました。なぜならば、そのデータそのものは全国1700程度の各自治体が保有しているデータで、中央省庁で把握しているものではないためです。過去のオープンデータ官民ラウンドテーブルのログを見ると自治体のみが把握しているようなデータを要望しているケースもありますが、その場合は「自治体にオープンデータ化を促す通知を発出」みたいな感じでお茶を濁されていて*2、要望を出したところで結果何も実現されないということになってしまうのではないかと考えていました。したがって、公開の要望を検討するにあたって施設のデータがオープンデータ化されれば絶対素晴らしいとは思いつつも、当初は今回のように提案を出すことにはそれほどポジティブではなかったのは事実です。
しかしながら、今回の公開要望の件を受けて現在の保育や子育てに関するデータの公開状況などを改めて調べているうちに施設データの公開は「実現困難」であるどころか「今実現していないのがむしろおかしい」ということが分かり、今回の要望を行うに至ったのでした。今回はこの辺りの経緯について書いていきます。
続きを読むオープンデータ官民ラウンドテーブルに、全国の保育園・幼稚園などのデータを要望してみました。
ブログでは大変ご無沙汰しております、ほづみゆうきです。保活のイベントやったり、男性産休義務化の講演やったりと色々と活動はやってるのですが、SNSだったりブログへの発信というところまで行き着いておらず、良くないなと反省しているところです。これらの活動で仕入れたネタは多々ある状況なので、順次放出していきたいと思っているところです。
久々に書く題材として取り上げるのは、オープンデータに関する記事です。オープンデータとは、ざっくり言うと国や行政の持つデータで誰でも許可なしに利用できるようにしたもののことを指します*1。本ブログは今となっては大半が保育園などの子育て関係の記事が占めるようになっていますが、当初はそこまでの配分にするつもりはなく、オープンデータのような「新しい行政のあり方とは何か」みたいなところについても書いていきたいと思っていました。そして、この視点は今年の4月に中央区の区議会議員選挙に出馬したときにも強く訴えていたところです。とはいえ、なかなか世間的な関心がそもそも低く、かつそのような低い関心を引きつけるような記事を書けてもおらずという状況でした。今回はこれまで幾度となく取り組んできた保育園などの子育ての問題に関連したオープンデータの話題ということで、心機一転改めて投稿してみようと思ったのでした。
ということで、今回はわたしが出してみたオープンデータ官民ラウンドテーブルの提出した内容とその経緯、背景などについて書いてみたいと思います。
- 結局、何をやったの?
- 提出に至る発端
- なぜ、このデータが必要?
- 保活の苦労の大きな要素である「情報収集」
- 「情報収集」をさらに大変にする情報の散らばり
- 保活に必要な情報はどこにある? 中央区の場合
- 基礎的な情報
- 定員の空き状況
- 運営体制に関する情報
- 重大事故に関する情報
- 利用者の感想、口コミ
- やっぱり苦痛な情報収集
- この保活という苦行に対して、今までやられてきたこと
- 過去のいくつかの事例
- わたしが中央区でやってきたこと
- 保育園マップの比較表
- オープンデータ化のメリットと懸念点
- オープンデータ化によるメリット
- マップなどのサービスを作成するハードルが下がる
- データが正確である
- オープンデータ化について懸念しておくべきこと
- オープンデータ化によるメリット
- 最後に
中央区は、ついに東京23区でもっとも認可保育園に入りにくい区に。その今後と対策について考えてみました。
おはようございます。ほづみゆうきです。先日、東京都で待機児童に関する報道発表がありました。東京都は例年7月末に4月時点での保育サービスの利用者数や待機児童数を公表しています。この中で、けっこうショッキングなニュースがありました。それはついに中央区が東京23区で「もっとも認可保育園に入りにくい区」になってしまったということです。
取り急ぎはこんなツイートをしてました。
【悲報】中央区が東京23区で最も認可保育園に入りにくい区に。
— ほづみゆうき@中央区から待機児童をなくすために活動中 (@ninofku) July 29, 2019
東京都から2019.4での #待機児童 数の発表。 #中央区 は単純な数ではワースト2だが、ワースト1の世田谷区は人口多いので比率では最下位。過去6年の調査で初。他区が改善する一方で、需要に供給が追いついてませんhttps://t.co/XycMuL7WQw pic.twitter.com/g183n3HFjF
しかし、もう少し詳細に書いておこうと思いますので、今回は東京都の現状を踏まえた上で中央区の現状について紹介し、今後のあるべき姿、これから子育てしようとしている人たちへのアドバイスについて書いていきます。
- 東京都での待機児童の状況
- 全体としては大きく減少している!
- 自治体によって取り組みへの真剣度は様々
- 中央区の現状
- なぜ中央区の待機児童は減らないのか?
- 子どもの数がメチャクチャ増えている
- 保育サービスは増えているが需要は満たせておらず
- 中央区はどのようなことをやるべきか?
- ① 保育サービスの必要量を把握する
- ② 必要とされる保育サービスを十分に供給する
- 中央区で子育てをしようとしている人へのアドバイス
- 1. 入れるかどうかを調べてみる
- 2. 認証、認可外の保育園を検討する
- 3. 引っ越す
- 最後に
【保存版】東京23区で本当に保育園に入りやすい(入りにくい)区はどこなのか、過去7年分のデータから分析してみました。
こんにちは、ほづみゆうきです。これから子どもが生まれる、もしくはもうすでに生まれたパパママにとって、何より気がかりなのは保育園に入れるかどうかという問題です。子どもが保育園に入れなければどちらかが復職できないことはもちろん、さらには退職せざるを得ない状況に追い込まれる可能性もあります。
このようなパパママにとって、どの自治体であれば保育園に入ることができるのか、という情報は喉から手が出るほど欲しい情報かと思います。わたしもかつてはその1人でした。妻の出産を機に引っ越すことになったのですが、どこの自治体であれば保育園に入りやすいのかという情報を散々探したものの結局よく分からず、結果的に待機児童になりかける羽目になりました。
このような苦労を自分も経験したことから、今回は東京23区の中で東京23区で保育園をはじめとする保育サービス全般について利用しやすい(しにくい)区はどこなのかについて過去7年間のデータを元に情報提供したいと思います*1。
- 前提:「保育サービス充足指数」とは何か?
- 東京23区で保育園に入りやすい(入りにくい)区はどこか?
- 区ごとの指数ランキング結果
- ランキングの考察:結局どこが入りやすくて、どこが入りにくいの?
- 補足:今回の調査の前提情報
- 今回の調査で用いたデータについて
- <参照元の東京都のデータ>
- 考慮できていない点
- 今回の調査で用いたデータについて
- 最後に
*1:タイトルは分かりやすさを重視して「保育園」と書きましたが、厳密に言うと今回の記事で書くのは保育園に限らず「保育サービス」全般についての利用しやすさの調査です。「保育サービス」とは東京都の定義では「認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育事業、家庭的保育事業、事業所内保育事業、居宅訪問型保育事業、定期利用保育事業、企業主導型保育事業、区市町村単独保育施策等」とあり、要するに子どもを預けられるサービス全体を指しています。これらのサービス全てが利用できない場合に、親が復職できないもしくは離職せざるを得ないという大変な状況になることを考えると、妥当なものかと思います。
落選報告。今回の選挙戦でのチャレンジとその思いについて。
おはようございます。ほづみゆうきです。残念ながら、中央区議会議員選挙に立候補しましたが、力及ばず落選しました。ただ、多くの方々に支えていただくことで、ここまで来ることができました。本当にありがとうございます。
精神的にも身体的にもいろいろと疲れたこともあり数日沈黙しておりましたが、頭の整理も兼ねて、今回の選挙戦について振り返ってみたいと思います。
- わたしが行ったチャレンジについて
- これらのチャレンジで目指していたもの
- 政治家としての活動に関わる本質的な部分の発信に注力するということ
- 本質的な活動への注力
- それ以外の活動について
- 落選時のリスクを減らすということ
- 仕事を辞めない
- 選挙活動に掛かる費用を抑える
- 政治家としての活動に関わる本質的な部分の発信に注力するということ
- 当初の見込みとその若干の変化について
- 当初の見込み
- 追加で行ったこと
- 今回の結果
- 最後に
- 同様のチャレンジを考えている方への注意事項
街頭ビラは、候補者の魂です。その中身の解説について。
おはようございます、中央区の区議会議員選挙に立候補しておりますほづみゆうきです。これまでの活動から一転して、選挙期間中はずっと街頭での挨拶とビラ配りにリソースを割いておりまして、久々の更新となります。この辺りの変節についてはいずれ書きますが、これは後ほど。これではなく、今の期間中にどうしても書いておきたいことがありましたので、連日の街頭活動でヘロヘロになりながらも悔いの残らぬよう書いておきたいと思います。それは、街頭ビラやポスターに掲げた言葉についてです。
というのも、こんなつぶやきを見たから。polipoliという政治に関するアプリを作っている伊藤和真さんの言葉。
街頭演説とか選挙カーへの「違和感」からPoliPoliをはじめたけれど、まだアナログな選挙活動もしないとやはり選挙に通りにくいし、選挙に通らないとじぶんの想いをまちづくりにいかせない。
— 伊藤 和真@PoliPoli (@kazuma12222) April 19, 2019
ただ、一つ言えることがあるなら、心ある政治家さんが無視されながら配っているチラシには魂がこもっている。
この投稿を見て、少し目が潤みました。そうなんです。このチラシ(街頭ビラ)には魂がこもっているのです。わたしは、これまでの6日間、選挙カーも使わず、拡声器も使わず、1人ずつお話しながら街頭ビラを区内で配り歩いてきました。選挙カーなどを一切使っていないのは、同様の「違和感」からです*1。
これまでお配りした街頭ビラの数は、およそ3200枚。本日は本当に嬉しいことに、多数のボランティアの方に参加いただく予定で、残り全てを撒ききるつもりです。うるさい選挙カーを使わなくても住民の方に声を届けることはできる、そして、当選することはできるのだという成功事例になりたいと思い、この6日間一心不乱に街頭に立ち続けてきました。もう顔は真っ黒で、街頭の子どもに「顔が違う」と突っ込まれるレベルです。本日がその最終日です。
しかしながら、この街頭ビラの中身について、Web上で公開もできておらず、十分に説明もできていなかったと思い、今回急遽記事を書くことにしました。
- 街頭ビラについて
- 街頭ビラの言葉に込めた意味
- 街頭ビラの言葉について
- ある懸念への回答
- 最後に
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