中央区の平成29年度の予算(一般会計)をビジュアル化してみました。
どうも、ほづみゆうきです。前回の記事で書いたとおり、中央区の予算等に関する情報の公開状況は極めて残念な状況と言わざるを得ません。こういった状況に対して、紆余曲折はありつつも開示請求により予算のデータを取得しましたので、それを公開します。
データの公開に至るまでの経緯
データの取得までの経緯
まず、なぜ予算関係の情報が必要であるのかという点については以下の記事を参照してください。
次に、中央区の現状については以下の記事でまとめていますのでご覧ください。
上記の上で、まずわたしが行ったのは予算書、決算書のデータの開示請求でした。これらは極めて詳細な情報を含んでいるにもかかわらず、ほとんど公開されていない状態であったためです。こちらについてはPDFファイルでの提供は受けましたが、元データとしての提供は受けることができておりません。せめてPDFを作成するためのExcel等の形式で取得が出来れば多少の加工により機械判読可能な形式に変換することができるのですが。こちらについては審査請求中で先日「弁明書」なる書類が来ました。このあたりのくだりはまた余裕があれば書きます。
次の目標は予算やその執行を扱うシステム内のデータの提供でした。区の利用している会計システム上に当然これらのデータはあるはずであり、そのデータを開示してもらえれば何の加工もなく外部に公開することができると考えたためです。こちらについては「現行(開示請求時点)のシステムでは機能がない」という極めて残念な回答でした。ただ、たまたま平成29年度より新しい会計システムが稼働するようで、そちらからは出力する機能があるということで、このデータはCSV形式で提供を受けることができました。
開示請求で取得したデータの内容
今回開示請求で取得したのは、「中央区の平成29年度予算(一般会計)のCSVファイル」です。実際に提供を受けたCSVファイルは、CSVファイルを名乗るのがおこがましいほどの残念フォーマットではあったのですが、この手のファイルの加工は結構慣れているので映画1本見終わるくらいの時間でそれなりに見られるCSVに変換できました。その変換したCSVファイルがこちらです。
予算データのビジュアル化
予算のデータが手に入ったところで、とりあえず手当たり次第にBI(ビジネスインテリジェンス)ツールの類いに放り込んでみましたので以下からそれぞれ紹介します。一覧で眺めてみても、イメージが掴みづらいためです。目指しているイメージとしては前回の記事で紹介したOPENGOVですが、何せ技術は一切持ち合わせていないので、とりあえずデータを突っ込んで見られる範囲というのが現在のわたしの精一杯です。
Tableau
タブローと読みます。取っつきやすそうでフリーのBIツールを探していて発見。Public版であれば無償で利用可能。ドリルダウン(クリック操作でより詳細なカテゴリを表示する機能)がないようで、少なくとも今回の用途ではイマイチでした。
PowerBI
MicrosoftのBIツール。素人が遊ぶ程度の用途であればフリーで利用可能です。インターフェースが全て日本語化されているし、登場も最近であるためか全体的に洗練されていて使いやすいです。
OpenSpending
OpenSpendingは上記2つのBIツールではなく、政府や自治体の予算、支出、財務諸表等の情報を集めて分析したり、配付するサイトです。このサイトの1つの機能として、登録したデータのビジュアル化を提供してくれています。日本語で見つかったのは以下の記事くらい。
直リンクも貼っておきます。
余談ながら、OpenSpendingは一時期日本でも流行した「税金はどこへ行った? WHERE DOES MY MONEY GO? 」を作ったOpen Knowledge Foundation Network(OKFN)のプロジェクトの1つです。
平成23年度の情報ではありますが、中央区版もありましたので一応掲載しておきます。正直カテゴリが大きすぎて、これで一体何が分かるのだろうかと思わないこともないですが。
最後に
今回は、取得した予算関係のデータを、とりあえず使えそうなツールを用いてWeb上に公開してみました。あくまで取り急ぎということで、これでもちろん終わりではありません。公開の手法や公開のデータの対象などについての構想はまだまだありますので、順番に作業を進めていこうと思います。こういう情報が欲しい、こういう見方も出来るのではないかといったご意見がありましたらぜひコメント等でお寄せいただけるとありがたいです。