中央区の行政に関する課題解決のための組織、Code for Chuoを立ち上げました。

f:id:ninofku:20170528140427p:plain 大変ご無沙汰しております、ほづみゆうきです。およそ1ヶ月ぶりの更新です。本業が忙しかったのが一つと、もう一つ取りかかっていることがありまして、このブログの更新が滞っておりました。今回のネタは、その本業以外のもう一つのことについてで、その中身はタイトルのとおりCode for Chuoという組織を立ち上げたことです。Webサイトは以下です。

c4chuo.strikingly.com

Code for Chuoとは?

そもそも「Code for ....」とは何なのか?

 まずは元ネタをご存じでない方もおられるかと思いますので、そこから簡単に説明します。「Code for ....」という組織の発端はアメリカで、最初の組織は「Code for America」です。Code for Americaは元々は行政が抱える課題の解決のためにITエンジニアを一定期間自治体に送り込むサービスを提供する組織で、現在ではこの活動だけにとどまらずIT技術を活用して行政の問題解決に寄与するプラットフォームとして支持を得ています。Code for Americaについては、以下の記事が分かりやすいと思います。

wired.jp

  このCode for Americaの日本ローカライズ版が「Code for Japan」で、こちらも本国と同様に自治体への技術者の派遣や各地のIT技術による問題解決の支援を行っています。これらの他に、Code for Japanでは地域ごとの具体的な課題を住民や自治体とともに解決するための組織(Brigade,ブリゲードと呼ばれています)の認定を行っています。これは認定されたもので40、認定準備中のもので36もの組織が存在します。今回わたしが立ち上げたCode for Chuoは、36番目の認定準備中の組織です。以下のリンクはCode for JapanのBrigadeの一覧で、この中にCode for Chuoもあります。

code4japan.org

Code for Chuoを立ち上げたきっかけ

 次に、今回Code for Chuoとして、中央区の組織を立ち上げようと思ったきっかけについて。まずは何より、これまでわたしがこのブログで行ってきた活動の内容が「IT技術による行政の問題解決」というCode for XXXXの目的に合致していると考えたためです。予算情報のビジュアル化にせよ、保育園マップの作成にせよ、自治体の保有している情報を住民に対して分かりやすく伝えるという位置づけであり、住民の抱える行政についての課題解決に寄与しようというものです。

 

予算のビジュアル化については以下の記事をご覧ください。

ninofku.hatenablog.com

保育園マップの作成については以下の記事をご覧ください。

ninofku.hatenablog.com

 

 もちろん、現状のように一人の活動として活動することも可能であるわけですが、あえてCode for XXXXの名前を付けようと考えたのは、以下の3つのメリットが享受できるだろうと判断したためです。 

1. 参加人数の増加への期待

 1点目は、参加人数の増加への期待です。この名前を冠することにより、同志を増やして活動の幅を増やすことができるであろうと考えたためです。IT技術を活用した行政の問題解決という世界において、Code for JapanのBrigadeの存在感は非常に大きいと感じます。先日参加した「チャレンジ!!オープンガバナンス2016」というイベントに参加しましたが、活動報告をされていた団体の多くが「Code for」の名を冠したものでした(ポスター展示を含めると半数くらいの印象)。

 現状はどうしても1人の活動であり、スキルの面でもリソースの面でも活動の幅に限界があります。えどバスの交通情報のGoogleマップへの登録やゴミの収集日確認サービスの中央区版、Open311の中央区版など、やりたいことは色々あるのですが、なかなか余裕がない状況です。これらを進めていくためには、同志を募ってその方々と活動をしていくことが良いのではないかと考えています。 

2. 情報の拡散の期待

 2点目に、活動内容の拡散効果への期待です。現状は特にこの界隈に知り合いがいるわけでもないので、このサイトに直接アクセスいただくしか活動の内容を知りうるきっかけはありません。そうするとおのずと拡散には限界があり、本来届いてほしい人たちに届けることができていないという感触があります。Code for JapanのBrigadeとして登録すると他のBrigadeとの横の繋がりを持つような会合にも参加できるようなので、志を同じくする方々と活動の内容を共有することにより、内容の拡散を期待することができるのではないかと期待しています。 

3. 信用力の向上

 最後に3点目としては信用力の向上への期待です。これは、対自治体としては結構切実なところです。これまでにわたしは上記に挙げた「チャレンジ!!オープンガバナンス2016」への中央区の参加要望や、予算や保育園に関する情報の開示請求などの形で自治体と関わってきましたが、その警戒感はなかなか激しいものでした。

 この点で、Code for Japanに限らず、他のBrigadeも自治体とともに何らかの活動を行っている実績がありますので、この名前を冠することにより今後の活動に対しての自治体の方々の警戒感を多少なりとも緩和させることができるのではないかと期待しています。ここは強調しておきたいのですが、わたしとしても、Code for Chuoとしても、自治体に対してくだらない粗探し、ステレオタイプな役人批判をやろうというわけではありません。自治体と住民のそれぞれが満足感を感じられるような関係性の構築こそが目指すところです。したがって、まずは警戒感を解いていただいて、今後はぜひ自治体の方々とも協力して何か活動ができればと考えています。

Code for Chuoが目指すところ

 最後に、Code for Chuoとしてどのような問題意識を掲げて、何を目指して活動していくのかについて。これはWebサイトに長々と書いたのでそちらを見ていただきたいのですが、概要はざっと以下のとおりです。

問題意識

・現在の中央区のサービスは人口動態の変化に対応できていない

・その原因は自治体が住民のニーズを十分に把握することもなく(他方で住民が自治体に関心を持つこともなく)、行政サービスの中身が決められているためである 

Code for Chuoの役割

・両者の相互作用の円滑化を行う(以下の4つのセグメントを想定)

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1. 自治体から住民への情報の発信
2. 自治体から提供される情報の収集
3. 住民から自治体への情報の発信
4. 住民から提供される情報の収集

 

・活動の手段としてはIT技術を用いる 

Code for Chuoの目指すところ

自治体と住民双方の満足度を向上させること

自治体と住民が誰の助けを借りることもなく円滑に相互のやり取りを行えるようになり、我々のような立場の存在が不要になること 

 引用元) Code for Chuo

最後に:Code for Chuoの今後の活動について

 現在はメンバーはわたしだけですので、まずは何よりもメンバーを増やしたいところです。活動の目的にご賛同いただける方は、Code for ChuoのWebサイトからメンバーの登録をお願いいたします。中央区が誰にとってもより暮らしやすい素晴らしい場所となるよう、皆様のお力を貸してください。登録は以下のリンクからも可能です。

docs.google.com

 

 この他、中央区における課題の投稿もあわせて募集しています。情報提供いただければ、その内容について調査・分析を行い、解決策を模索します。

docs.google.com

 

 

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