まだ冷凍母乳温めの温度調整で消耗してるの?アラーム付き温度計で楽になれますよ。


 おはようございます、ほづみゆうきです。男性の皆さん、授乳やってますか?わたしは現在9ヶ月の娘(第2子)がいて、妻は休日にもたまに仕事があることから、その際にはわたしが哺乳瓶で授乳してます。我が家では基本母乳で育てるというスタンスであることから、妻があらかじめ絞った母乳を保存しておいて、これを必要なタイミングで与えています。この母乳の授乳についてずっと「面倒臭ぇー」と思っていて、最近その面倒がようやくうまい具合に解消したので、極めてニッチな内容とは思いながら、そしてそんなもの当然だろという突っ込みも恐れずにライフハックとして紹介します。

一応の注意事項:この記事は我が家のやり方を一事例として紹介しているものです。何かしらの科学的な根拠に基づくものでも、その他のやり方を否定するものではありません。また、何かこの記事を真似して何か事故等起きても責任は負えませんのでご留意ください。

母乳の授乳の面倒な点

 粉ミルクであれば温度調整は割合簡単です(基本母乳なのであまり経験ないけど)。というのも、お湯で溶かすわけなのでその量を少なめにしておいて、その後で適温である37〜38度前後になるよう水で割れば良いわけです。

 一方で、母乳の場合には冷蔵か冷凍されていますので、これを適温まで温める必要があります。「温める」と聞いたら電子レンジにノールックでぶっこみたくなるのが現代人ですが、電子レンジは母乳の栄養成分が壊れるのでNGとされており*1、一般的な解凍方法は湯煎、つまりお湯につけて温めることが推奨されています。

 これが正直言って面倒でした。人肌程度にまで温めると言うのは簡単ですが実際にそうするのは大変です。面倒なポイントは以下2点です。

1. 温めるのに時間がかかる

 まず、温めるのに時間がかかります。さっさと温めたいからと煮えたぎる熱湯をぶちこみたいところですが、これはNGとされています(栄養成分が壊れるという電子レンジと同じ理由)。ベストとされている湯煎のお湯の温度は40度。

 

 正直、やったことないです。

 

 なぜなら、40度前後にまで温めたいのに40度のお湯で温めてたらいつになるのか気が遠くなりそうだから。わたしは温度設定ができる電気ケトルを使って、70度で妥協しています。

 そして、それなりに熱いお湯を使うにしても結構時間がかかります。湯煎では周囲しか温まらないので、定期的にまぜまぜしなければ一向に哺乳瓶の中の温度は変わりません。また、冷蔵(冷凍)されているものを温めるわけなので当然お湯の方は徐々に冷えていきます。したがって、その都度お湯替えをしなければならないのですが、それをどのタイミングでやるべきかは感覚に頼らなくてはなりません。お湯を頻繁に替えれば良いのですがそれは面倒だし、一方で替えないと一向に温まりません。その最適解、つまりお湯替えの回数を減らしてかつ最短でお湯を温めるタイミングを知りたいのですが、感覚ではそれは分からないのです。

2 適温にする調整が大変

 温まってきたら、今度は温度上昇を人肌程度で止めなければならないというのが面倒なポイント2つ目です。この記事でわたしは何度「面倒」というフレーズを使うのでしょうか。

 ガンガンに温めれば良いわけでもないのです。当然熱すぎれば赤ちゃんが火傷しますので絶対NGです。一方で多少ぬるくても大丈夫だろうと考えたりもしますが、そうするとわたしの感覚としては赤ちゃんが飲んでくれません。いつも飲んでいるものと味わいが微妙に違うと感じるのでしょう。グルメかよ。

 

 妻の母、つまりおばあちゃんなどは元保健師で経験も豊富なので手に数滴垂らしてみればそれで分かるらしいのですが、そんな熟練の職人芸など一朝一夕にはできないわけです。01で判断したいデジタル世代なわけです。

救世主、温度計

 これらの面倒なことを第1子のときには「郷に入りては郷に従え」式に一応トレーニングを積んでみたものの、うまくできるようになったとは言い難いものでした。そして、第2子のときにこれはもう勘弁、ということで何かしら簡便な方法はないかと調べて見つけたのが今回紹介するドリテックの料理用のアラーム付き温度計です。

 画像が読み込めないみたいので我が家の実物を貼っておきます。

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 この料理用の温度計は、先端部分で温度を測るものです。上記の画像のとおり先端は尖っており、水に浸すだけでなく肉などに刺すこともできます。この温度計の本来用途は名前の通り、料理です。商品説明にはハンバーグなどの肉料理での中の温度測定などの絵が書いてあります(画像はAmazonの商品紹介ページから引用。どうでも良いけど、ハンバーグに刺してる写真は刺さってる部分の合成写真っぽさが半端ないです、公式画像なのに)。

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 この機種の特徴は、単純に温度を測るだけでなくアラーム機能が付いているということ。温度が一定温度に上がったとき、もしくは温度が一定温度に下がったときにアラームを鳴らすよう設定することができます。この温度の下がる方の用途として挙げられているのが「ミルクの温度調整」で、これを使ってみようと思ったのでした。

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 実際の温度設定など操作の雰囲気はこんな感じでGIF画像にしてみました。ボタンが少ないので単純です。アラームの設定温度は都度設定しないといけないのだと面倒だなと思ったのですが、ちゃんと記憶してくれています。温度設定をした後に上の方のボタンを押すとアラームのセット完了で、その温度になった時点でピピピと音が鳴ります。

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 この温度計を使うようになってからのメリットは2点あります。

1 お湯替えのタイミングが分かる

 温度計を入れることでお湯の温度を常に測ることができるようになりますので、まずお湯を替えるタイミングが分かります。わたしの場合、「38度」にアラームを設定して、このアラームが鳴ったら(38度になったら)お湯替えをしています*2。替え時が分かるようになるというのは、思ったよりも快適です。温まっている様子をじーっと眺めて「まだかまだか」と待ち続ける必要がなくなるのです。設定した温度になればアラームで教えてくれるので、それまでの間はスマホでしばしの気晴らしするなり子どもと遊ぶなり、待ち時間を別の用途に使うことができます。

 なお、哺乳瓶の中に入れるのは衛生的に良くないと考えて、温度計は湯煎の容器の方に挿しています。哺乳瓶の方に挿しても周囲のお湯と中身との温度差が当然出てくるので、何度かお湯変えをしなければならないのは変わりません。

2 赤ちゃんにとっての適温が分かる

 もう1点は最適な温度で明確に分かる、ということです。何度かお湯替えをすると温度の低下が緩やかになってきます。つまり、母乳が温まってきます。だいたいこれまでの経験で言うと、70度のお湯で2回お湯替えすれば40度前半辺りからなかなか温度が下がらない、という状態になっているように思います。ここから38度に設定したアラームが鳴れば、それが適温です(空腹で泣き喚いているような状況であれば、少量の水を入れて温度低下のスピードを上げたりもします)。もう熟練の技は要らないのです!

 我が家の最近の傾向で言うと、適温で出せば赤ちゃんはちゃんと飲んでくれます。第1子のときは飲まないこともあったのですが、あれはきっとぬるかったのでしょう。すんません。飲まないにしても、温度が適温であることは確実であるので別の理由、たとえば「眠くて機嫌が悪いのだろう」と判断できるので心理的に楽です。 

わたしのレシピ

 こんな感じで、ずっと面倒と思っていた母乳の温めはこのアラーム付き温度計で大きく改善されたのでした。最後に、わたしの母乳を温めるときに使っている具体的なモノと手順を参考に書いておきます。それぞれあった方がより楽をできるものではありますが必須ではありません。それぞれそれなりな出費になりますが、それぞれ優秀なものですので、授乳時期を終わっても本来用途で十分使えるというメリットがあります。電気ケトルはあった方が絶対便利だと思います、おいしいドリップコーヒーも作れますし。

用意するもの

電気ケトル:ハリオ V60 温度調整付き パワーケトル ヴォーノ 

ハリオ V60 温度調整付き パワーケトル ヴォーノ EVKT-80HSV

ハリオ V60 温度調整付き パワーケトル ヴォーノ EVKT-80HSV

 

 見た目のとおり、コーヒー用の電気ケトルです。これが素晴らしい点は温度調整が可能であるという点です。単純な電気ケトルだと100度まで沸かしてしまいますが、それだと一般に母乳の成分が壊れて良くないと言われてますので、わたしはこのポットを使って湯煎のときには70度設定で沸かしています*3。上にも書いたとおり、実際には40度前後で温めるのが望ましいとあるのですが、そこまでやるといつまでやっても温まらないのでこの程度で妥協しています。1日に1回か2回程度の授乳なので多少栄養成分が壊れても死にはしないさ、という程度のゆるーいスタンスです。

・湯煎の容器:タイガー 魔法瓶 スープ ジャー 300ml ショコラ ブラウン MCL-A030-TC 

 湯煎の容器は何でも良いのですが、温めるときの効率を考えて保温機能のあるスープジャーを使っています。また、外気温の影響を受けにくくなるので以下の温め方の公式が季節によってブレにくいというメリットがあります。フタは外して使ってますので、どこまで保温機能が発揮されているかは微妙かもしれないですが。赤ちゃんが母乳を卒業しても、パパママが職場などで温かくて美味しいスープが飲めるというメリットもあります。

実際の手順

0. 冷凍されている場合には事前に冷蔵庫に移して解凍しておく(大概忘れますので、急ぎであれば70度前後のお湯をぶっかけたりもしてます。冬場なら朝のうちに冷蔵庫の外に置いて昼までに自然解凍させたりも)

1. 電気ケトルで70度のお湯を沸かす(600mlくらいあれば十分足りる、だいたい最大容量の3/4程度)

2. 母乳パックから母乳を哺乳瓶に移す

3. 湯煎容器のスープジャーに哺乳瓶を入れてお湯を投入する

4. 温度計をお湯に浸けて、38度でアラームが鳴るよう設定

5. アラームが鳴ったらお湯を捨てて、哺乳瓶をよく振る。そして、再度お湯を投入して(お湯替え1回目)もう1度アラーム設定をする。

6. またアラームが鳴ったらお湯を捨てて、哺乳瓶をよく振る。またお湯を投入して(お湯替え2回目)アラーム設定する。

7. アラームが鳴ったら湯煎容器から哺乳瓶を取り出して、授乳する。

最後に

 今回は、母乳温めの面倒さを解消するためのアラーム付き温度計について紹介してみました。面倒事が大嫌いで、その面倒を解消するための手段を考えるための手間は惜しまない性分なので、この手のネタはいくつかありますのでぼちぼちまた紹介していけたらと思います。

 今回この記事を書いてみて改めて感じたのは、育児関係の情報があまりにも100点満点の対応を暗に求めるようなものが多いことです。たとえば40度のお湯で湯煎するのがベストであることは分かっても、それを実際にやるのは大変です。わたしのように適当な人間であれば月に数回なんだし多少成分が壊れよう支障ないだろうと考えますが、すべての人がそう思うわけではありません。そして、その場合、真面目にやろうとすればやろうとするだけ苦しむことになってしまいます。「楽をする」ということに後ろめたさを感じる方もいるのではないかと思いますが、多少適当にやったところで子どもはちゃんと育ってくれます。何より、細かいやり方にこだわってしかめっ面をしているよりは、その分だけ目の前の子どもと遊んでいる方がよほど成長にとって良いのでないかとわたしは考えます。

 一方で、今回紹介したような技術的な面からの問題解決のアプローチはこの分野でそれほど一般的ではないのですが、この部分は男性が育児参加の中で積極的に関わっていける部分なのではないかということも強く思ったところです。この手のデジタルなガジェットを好む人は男性に多いような気がします。その嗜好を尊重しつつ、家庭内の面倒ごとを解消できたら素晴らしいことです(ただし、パートナー間での丁寧な議論と合意の上で話を進めないと、アナログ手間暇かける教とデジタル手間暇省く教での宗教戦争が勃発しかねないのでそれだけは注意ですw)。

 

(余談) いつもトップ絵に利用させていただいているいらすとやさん。 哺乳瓶で授乳している母親のイラストはあったのですが、父親はありませんでしたのでリクエストしておきました。

りんごかもしれない

りんごかもしれない

 
おしっこちょっぴりもれたろう
 

 

*1:カネソン 柳瀬ワイチ株式会社|母乳バッグQ&A

*2:もっと高い温度でお湯替えをしても良いのですが、アラームの設定温度をいちいち変えるのが面倒なので、最終的な目標温度である38度を設定しっぱなしにしてます

*3:コーヒーを淹れる適温は85度、紅茶は95度くらいと言われているようです。

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