平成30年度の中央区の認可保育園の申込に関する情報を前年度と比較してみました。

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 こんにちは、ほづみゆうきです。今回も保育園ネタです。平成30年度4月、つまり来年の4月からの入園に向けての募集要項が公開されましたので、その内容を前年度のものと比較してみたいと思います。なぜこのような内容を確認しておきたかったかと言うと、過去の記事で応募の当落ラインなどの記事を書いていたためです。次年度の募集にあたって、そもそもの前提条件が変わっているようであればそれらの情報を改めなければなりません。先に結論から言うと、募集に関して根幹に関わるような変更点はありませんでした。

最新版の募集要項

 最新版の募集要項は以下URLからダウンロードできます。前年度、平成29年度のものも比較対象として意味があるとは思うのですが、すでにWebサイトからは消去されておりました。。

認可保育所 利用案内 中央区ホームページ

 

 平成29年度と比較した変更箇所を色付けしたバージョンを作りましたので参考までに掲載しておきます。

平成30年度保育園のごあんない_変更箇所色付けver.pdf - Google ドライブ

平成30年度と平成29年度の変更点

 それでは本題に入ります。冒頭に書いたとおり、応募の根幹にあたる調整指数の考え方に関しては特に変更点は見つかりませんでした。主要な変更点として見つかったのは以下の点です。それぞれ、簡単に記載していきます。

  1. 居宅訪問型保育事業の追加
  2. 認可保育園の追加
  3. 希望園の選び方に関する記載の追加
  4. 病後児保育室の追加

1. 居宅訪問型保育事業の追加

 居宅訪問型保育事業として、「障害児訪問保育アニー」が追加されています(平成30年度保育園のごあんない p.12)。運営している事業者はこの界隈でもっとも有名と思われる駒崎弘樹さんが率いる特定非営利活動法人フローレンス。障害児訪問保育アニーのWebサイトを確認したところ、現在のエリアに中央区は含まれていないので、平成30年度に新しくエリアに追加されるということかと思われます。

annie-hoiku.jp

 本件におそらく関連して、「疾病、障害等のあるお子さんの申し込み」という記載も増えています(平成30年度保育園のごあんない p.31)。

2. 認可保育園の追加

 次に、認可保育園が増えています。以下の私立認可保育園が前年度から比較して6園増えています。

にじいろ保育園小伝馬町(平成29年9月開設)定員:72

学栄ナーサリー日本橋蛎殻町保育園(平成30年4月開設予定)定員:156

ほっぺるランド佃(平成29年10月開設)定員:92

ほっぺるランド新島橋かちどき(平成30年4月開設予定)定員:114

勝どきえほん保育園(平成30年4月開設予定)定員:90

はるみさくらさくほいくえん(平成30年4月開設予定)定員:26

 これらの保育園の追加によって増加する定員は550名。ほっぺるランド佃は認証保育園からの昇格なので差し引いても458名の増となります。平成28年度から平成29年度にかけての保育サービス全体の供給量の伸びで見ても321です*1ので、今年度は昨年よりもかなり頑張って定員を増やしてくれたと言えそうです。また、今年の4月時点での待機児童数は324名ですので、これだけ供給が増えれば本来的には待機児童がゼロになることが期待されます。

 しかしながら、おそらく今回も待機児童がゼロになることはないでしょう。ここ5年の推移を見る限り、毎年保育サービスの対象となる就学前児童数は400〜600名程度増加しており、保育サービスを希望する子どもの数も毎年300〜400名程度増え続けているためです(以下グラフ参照)。したがって、この兆候が今年も続くのであれば現実的には200〜300名程度の待機児童が今年も出てしまうのではないかと推測されます。 

 過去5年のデータに基づく東京23区での保育園への入りやすさの比較については以下の記事をご覧ください。 

ninofku.hatenablog.com

 また、なぜ中央区で待機児童が増えているのかの原因については以下の記事をご覧ください。上記に書いているとおり、大量に人口が増えているため、というのが結論なのですが。

ninofku.hatenablog.com

 今回の保育園の追加を反映して、過去に作成した認可保育園のリスト、保育園マップも更新しています。なお、リストで名称が黄色になっている箇所は情報が足りない箇所のある保育園です(中央区のWebサイトに公開されている情報から作成しているもので、情報を足して欲しいと要望しましたがあえなく断られました。各保育園からの情報提供もお待ちしています)。

 Googleスプレッドシートで開くためのリンクはこちら。

docs.google.com

 保育園マップはこちら。アイコンをクリックすると詳細な情報を閲覧することができます。

3. 希望園の選び方に関する記載の追加

 新しい情報として、希望園の選び方に関する記載が増えました (平成30年度保育園のごあんない p.33)。「中央区の利用調整の方法に合った希望園の書き方」について説明しています。ただし、これまでの利用調整の方法に基づく選考方法を丁寧に説明しているだけで、これまでの手法を変更しているわけではありません。

 書いてあることは結局のところ「利用調整指数の点数が全て」ということです。中央区ではまず希望者は利用調整指数が高い順に並べられて、希望園の順番の高いところから空いているところに入れていくという手法が採られています。どこを第一希望にしたかという要素は一切考慮されません。したがって、利用調整指数が低ければどこを第一希望にしようとも認可保育園は絶望的というのが現実的なところです。過去の記事にも書きましたが、利用調整指数が40点以下で認可保育園に入ることはほぼ不可能です。詳細は以下の記事をご覧ください。 

ninofku.hatenablog.com

 他の自治体がどのような手法を採っているのかについては詳しく分かりませんが、 利用調整指数が保育の必要性の指標である以上、それに基づいて保育園が割り当てられるというのは合理的であるとわたしは考えています。もっとも、この手法が「人気や入りやすさ」「に左右されることなく希望園を選ぶための仕組み」とまで言うのは少々言い過ぎではないかと思いますが。

4. 病後児保育室の追加

 病後児保育室として、勝どき小児クリニック病後児保育室が追加されました(平成30年度保育園のごあんない p.84)。定員は6名。我が家では幸いながらまだ利用したことはありませんが、数が増えるのは心強いことです。 

最後に

 とりあえずは第一報ということで簡単ですが前年度の変更点について書いてみました。今後も何かしら情報を追加できそうであれば改めて記事を書きます。最近開示請求を行った情報が手に入ればもう少し詳しい情報を提供することができそうなのですが、こちらについては中央区の対応次第といったところです。現時点ではまだ手元に結果が来ていないですが、前向きな回答を期待したいです。

*1:東京都の待機児童に関する資料中の「保育サービス利用児童数」から計算。以下URLの「区市町村別の状況」参照のこと

www.metro.tokyo.jp

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