中央区の民間学童の情報を(ひたすらググって)まとめてみた。

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 どうも、ほづみゆうきです。前回の続きで学童についての話です。共働き家庭でこれまで保育園を利用してきた場合だと小学校に入ったら放課後の居場所が必要、そして公立の学童クラブ・プレディはあるけれども、学童の方は定員があって数が足りてなくて希望しても入れるとは限らない(前回の記事を発信した際、2年生からでも半分くらいは落ちた、というコメントをいただきました)。プレディは入れるにしても、定員という概念がないので安全性に若干心配あり(こちらについても、出席管理すらされていないという恐ろしいコメントありました...大丈夫か)。

 この行き着く先として、ちゃんと入ることができて、安心のできる場所ということで民間学童保育の情報ってことになるわけです。ただし、その情報がちっともどこにもまとまってないので、ちょっと調べちゃうぜ!という結果が今回の内容です。

 前回の記事はこちら。中央区の学童クラブ(いわゆる学童保育)やプレディ(いわゆる放課後子ども教室)の状況についてざっと比較して調べてみた、という内容。そもそも学童って何だっけ?という方はこちらの記事からお読みすることをオススメします。

ninofku.hatenablog.com

民間学童って何?

 民間学童とはいわゆる俗称でして、全く公的なものではなくて行政が提供している学童保育中央区で言う学童クラブ)っぽいサービスを民間で提供しているよ、くらいの意味あいです。基本は下校時から親が帰ってくるくらいの時間までの居場所の提供で、プラスアルファでならいごとみたいなものを提供したりしています。また、公立の学童は自分の足で行くわけですが、民間の方だと小学校にお迎え(さらには自宅への送りまで!)があったりもします。

 仕組みとしてはならいごととほぼ同じようなもので、個別の事業者に対して利用の希望を出して、空きがあれば入れるというような感じです。区の関与などは一切ありません(そして、補助なども一切ありません...)。

民間学童、どんだけあるか分からない問題

 中央区として提供している学童クラブだとちょっと入れるか怪しいなということを考えていたときに民間学童なるものもある話をわたしも聞きまして、なるほどなと思い調べてみました。そうすると、思ったよりも多くの事業者があること、そしてサービス内容や価格もけっこう事業者によって違っていることに気付きました。そして、さらに重要な気付きは、中央区で利用可能な民間学童保育がいくつあるのか分かんねーよ!!!ということでした。

 たとえば、公立の学童クラブであれば当然に中央区のwebサイトに行けばどこにあるのかは一覧できます。また、私立認可の保育園についても同様に中央区のwebサイトに一覧が掲載されています。しかし、民間学童保育は一切公的な補助などの対象になっていないことから、区のwebサイトをいくら見てもどこにも書いてません。さらに、民間学童保育というのはまだマイナーな存在なのか、全国とかの規模での民間学童を探すサイトのようなものもありません。保育園だと認可外施設も含めて検索できるサイトがあるのと対照的ですね。

 利用可能なものがいくつあるのか分からない、というのは非常に気持ちの悪い状態です。ひとまずどこかを利用しようと決めて、その後にもっと条件の良いサービスを見つけたら悲しいですよね。まして、後段でリストを公開してますが、値段もサービスもかなり事業者によってバラツキがあるので、それぞれの家庭の条件(家の場所、小学校の場所、許容できる価格帯など)や子どもの関心(英語かSTEMか工作かなど)によって最適な選択というのはだいぶ変わってきてしまいます。

 そうなると、なんとしても全体を見たい。しかし、まとまった情報源はないので、探す手段としては知り合いに口伝で聞くかひたすらググるか。わたしもちょいちょい保育園の同じクラスの方経由とかで情報収集してましたが、当然にそれで全容が分かるわけでもないので、インターネットでゴリゴリ検索かけまくって探し続けました(だらだらとブレイキング・バッドを眺めながら)。

中央区民間学童のリストできたよ!

 さて、前置きが長くなったんですけども、こういう経緯で民間学童保育のリストを作りました、というのが今回の内容です。民間学童の名称や場所、料金体系、送迎可能な小学校など必要そうな情報を一覧にしてみました。

 小窓だと見えにくいと思いますので、以下のリンクで新しいページで開けます。

docs.google.com

 評判だったり口コミのような情報もあると本来は良いのでしょうが、まずはどういうものがあるのかというところを把握できるようにするという点が主眼ですので公式の情報をまとめたものです。名前が分かればその名前でググるなり、SNSで探してみるといったことも可能ですので。

 調べて発見できたのは以下の19箇所。

・キンダリーインターナショナル明石・日本橋
・キンダリーインターナショナル勝どき・月島校
・リックキッズ 水天宮校
・リックキッズ 勝どき・月島校
・ステラキッズ佃教室
・アウルインターナショナルスクール日本橋
・アウルインターナショナルスクール月島校
・しんがーずクラブ(伸芽`sクラブ) 月島校
・SHOKA放課後クラブ
・こどもクリエ塾 日本橋
・TKチルドレンズファームアソシエイト
・キッズビジョン 日本橋浜町
・東京インターナショナルスクール 勝どき
・街育キッズスクール
・FUTURE JIDOEN 日本橋
・KidsUP晴海
・リトルメーカーズ
・サンシャインキッズアカデミー
・キッズナオフィス

 これが中央区で利用できる民間学童の全てです!!とはっきり言い切れるかというとそうでもないのですが、いろんな習いごとの検索サイトだったりとか、あれこれキーワードを入れ替えてググってみたりとかで探した結果なのである程度は正しいんじゃないかと思っています(抜けてたとしたら悪いのはブレイキング・バッドです、最後まで完走しましたが超面白かったです)。 こういう事業者もいるよとかありましたら是非コメント等で教えていただけるとありがたいです。利用者の方じゃなくて、もちろん事業者の方から直接ご連絡いただくのも大歓迎です。

 また、細かな内容については間違ってたら非常にまずいなと思いまして、不明な部分については黄色セルにして個々の事業者さんの方に連絡して内容の確認をお願いしています。それにしてはやたらと空欄が目立つなとお思いかと思いますが、回答が返ってきたのは2社だけだったためです。回答をいただいたのは、リックキッズさんと街育キッズスクールさんでした。

リックキッズさん*1と!!!

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街育キッズスクールさん*2!!!

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でした(回答いただいて嬉しかったので、ちょっとアピールしてみました)。お忙しいところありがとうございます。確認できていない事業者の場合にもWebサイトのリンクは貼ってますので、必要があればちゃんとそれぞれのサイトで確認をするってことをお願いいたします。また、未回答の各事業者の方におかれては、回答をお待ちしております。

最後に

 今回は、民間学童についての情報が全然まとまってないので色々調べてまとめてみたという記事を書いてみました。ある程度情報を欲している人が多いのであれば、ポータルサイト的なものを作って事業者から広告料と紹介料もらってウハウハ...ということも考えられなくもないですが、あんまり世間的なニーズがないんですかね?保育園に引き続き子育てへのハードル高めな中央区ですので、何とかその苦労を乗り越えるにあたってわずかでもお役に立てれば幸いです。

余談:中長期的に、学童クラブ入れない問題はどうするべきか

民間学童は、個人の自由な選択?

 以下、余談というか、中央区への要望というか愚痴というか。前回の記事*3でも書いたのですが、まずは民間サービスに頼らなくてもそれなりになんとかなる程度に定員を増やしてくれ!ということは声を大にして言いたいです。ネイティブと英語どっぷりのような特別な教育を子どもに積極的に与えたいということで民間のサービスを利用するというのは個人の選択の自由の範囲だと思いますが、少なくとも中央区民間学童を考えている人たちはそういう人ばかりではありません。公的なサービスが受けたくても受けられない、受けられはするけど内容が不安、というどちらかというと消極的な理由で選択を考えているわけです

 さらに、民間サービスを利用するとなった途端に費用負担は非常に大きくなるわけです。リストをご覧いただくと分かるとおり、月会費を見るとかなり高額。3万代もありますがだいたいは5〜6万、10万超えもあります。これは通常の月であって、夏休みなどの長期休暇期間中はさらに高額になったりします。

 これに対して、中央区が提供している学童クラブはいくらかというと、無料(18時以降の延長利用の場合だと1回500円、月上限5,000円)。「あ、ここ進研ゼミで出たところだ!」的なノリで思い出されるのは認可保育園と認可外の扱いですね。認可に行けたら安価(さらに3歳からは無料)なのに、認可に入れなくて認可外に入らざるを得ないとなると5〜10万コースという悪夢。学童よ、お前もか。

アイディア1:民間サービスの公立化

 公立の施設が足りないのであれば、民間サービスを公立サービスとして提供するというアイディアがまず思いつきます。私立認可の保育園みたいな形でですね。そして、他の自治体に目を広げてみるとそういう実践の先例はあったりします。たとえば千代田区では民間事業者の学童保育を公立のサービスとして提供しています*4。したがって、支払う料金は公立と同じ。

 メチャクチャ予算はかかります。千代田区の2019年度の決算書を眺めてみると「私立学童クラブの運営補助」についての支出済額は4.2億*5。利用人数はトータルで283名。単純にアタマ数で割ると1人あたり年間だいたい148万円(以下のとおり1つの費目を見ての数字なので、別の費目でさらにコストがかかってるかもしれない)。

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アイディア2:民間サービス利用者への補助

 もう1つのアイディアは、民間サービスを利用している人たちに対して一部費用を補助するということ。これは中央区が認証保育園の利用者に対して行っている例がありますね。以下のような感じです。

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 多少の持ち出しはあるものの、大部分は補助によって相殺することが可能です。ちなみに、年間の支出額は2019年の決算書を見ると対象者が延べ4567人で1.6億円。1人あたり3.5万円くらいなので、月次での支払いを1人とカウントしているのでしょう(12ヶ月利用する場合は12人)。そうすると実質的には年間では対象者は381人で、1人あたり42万円程度の補助となっています。

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 現状のこの認証保育園への補助のような形で、民間学童の利用者に対しては利用料の補助を出すというのはぜひ前向きに検討していただきたいと思います。誰でも認めると予算が膨大になるというところで支障があるのであれば、例えば対象を公立の学童クラブを希望しているが待機児童になってしまった人に限るということでも良いでしょう。また、低学年に限るなどの条件は付けても良いかもしれません。

アイディア3:そもそも公立の学童を増やす

 最後は、そもそものところでちゃんと公立の学童クラブを増やすということです。前回の記事ですでに書きましたが、学童クラブの定員はほぼ改善の見通しがありません。区では5年刻みで子育て関係の事業の計画を作っているのですが、この計画上では今後ニーズが増えることは見込んでいる関わらず、学童クラブの定員は一切増やすつもりはないよ!とはっきりはっきり書いてます*6。以下の画像の「確保方策B」という箇所です。

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 グラフにするとこんな感じ。

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 増え続けるニーズに対して、定員は微動だにせず「585」(ただし、2021年度には施設の規模はそのままで定員を約1.2倍(585→720)にするというマジックを発動することで「定員を増やす」ことには成功)。学童クラブは基本的に増やさず、足りない分はプレディで吸収、というのが区の方針のようです(とはいえ、冒頭に書いたとおりプレディは定員が設定されていないのでいくらでも詰め込み可能で、管理もそれほど厳格でないよううで特に低学年では安全性の面でやや不安あり)。

 直近のコロナ禍によって多少の影響はあるにせよ、中央区は人口推計では今後2040年あたりまでは人口が増え続けることになっています。これから人口が減少するという大多数の自治体とはまったく前提が異なるのですから、そのために必要となるインフラである公的サービスはしっかりと提供していただきたいものです。

最後の最後に

 まー、こんな文句を言ったところで今日明日に状況が好転するわけはないので、当事者である親としてはどうすれば自分の子どもたちに安全で豊かな経験のできる場所を提供できるかということを考えざるを得ません。その意味での今回の民間学童のリストです。ただ、そんな親の心にフリーライドしやがって、という思いはありありですので、長期的には何らかの対処が為されるためにも現状の課題とそれに対する意見はちゃんと表明しておきたいと思います。

*1:リックキッズとは? | 送迎つき22時までお預かり民間学童のリックキッズ(東京都 江東区中央区・港区・墨田区江戸川区台東区 対応) https://www.lickids.jp/about/

*2:街育(まちいく) 街ぐるみで育てる、キッズスクール(学童保育) | 株式会社シックスエル https://six-l.net/machiiku/

*3:学童クラブとプレディって何が違うのかについてを調べてみた - 東京の中央区で、子育てしながら行政について考えるブログ

*4:千代田区ホームページ - 学童クラブ入会案内 https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kosodate/jidocenter/gakudo-nyukai.html

*5:Webでは公開されてないので、特別区自治情報・交流センターで調べました。23区の予算書決算書など行政の資料ををまとめて見られるのと、わりと良い本が置いててオススメ

*6:中央区子ども・子育て支援事業計画 中央区ホームページ https://www.city.chuo.lg.jp/kosodate/keikaku/kodomokosodatekeikakusakutei.html

こちらの計画の5章 p.96

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